NIPPOは、環境に配慮した半たわみ性舗装を従来と同等のコストで急速施工する技術を開発しました。既製品と比べてCO2排出量を約53%削減した超速硬プレミックス材を用います。三菱倉庫の大井コンテナヤードにおける舗装改修工事に技術提案し、初採用されました。
半たわみ性舗装は、開粒度アスファルトコンクリートの空隙にセメントミルクを浸透させて、アスファルト舗装のたわみ性とコンクリート舗装の剛性を両立した舗装を指します。バスの停留所や工場の構内など、わだちが生じやすい箇所で用いることが多くあります。
NIPPOは原料となるセメントの製造時にバイオマス燃料などを使用し、CO2排出量を大幅に減らしました。環境省が運用している「環境ラベル」を取得済みです。養生時間が3時間と短いので、急速施工にも対応できます。施工方法は従来と変わりません。
大井コンテナヤードの工事では、既設の舗装を厚さ20cmほど撤去し、厚さ10cmの粗粒度アスファルトコンクリートを基層として施工。その上に、厚さ7cmの半たわみ性舗装を施しました。コンテナヤードを供用しながら、合計8500m2を延べ60時間で施工しました。同社は今後、CO2削減に 取り組む民間企業などへの提案に力を入れる方針。東京五輪に向けたインフラ整備にもニーズがあるとみています。
(日本経済新聞)