環境用語集

あ行

亜酸化窒素(一酸化二窒素/N2O)
CO2の300倍の温室効果を有する物質で、京都議定書に定められる温室効果ガスの一つ。吸入すると陶酔効果があることから笑気ガスとも呼ばれる。また、亜酸化窒素の増加もオゾン層破壊につながる。
インベントリ
温室効果ガスの排出量および吸収量の実績値。温暖化対策の検討や数値目標遵守の判断のための基礎となる重要な指標となる。
ウイーン条約
オゾン層破壊による人体や環境への影響を防止するための国際的な枠組みとして1985年に採択された条約。日本を含めてほぼ全ての国と地域が加入している。またCFCなどのフロンを規制するために、本条約の下で採択されたのがモントリオール議定書。
永久凍土
シベリアやカナダなどに広く存在する夏季でも溶けない大地。温暖化により永久凍土が溶け出すと森林の喪失だけでなく、メタンなど膨大な温室効果ガスの排出源となることが危惧されている。
エコファースト制度
企業の環境保全に関する業界のトップランナーとしての取組を促進していくため、企業が環境大臣に対し、地球温暖化対策、廃棄物・リサイクル対策など、自らの環境保全に関する取組を約束する制度。約束基準を満たした企業はエコ・ファースト企業として認定され、マークの使用が認められる。約束には、「環境保全に関する目標を明示するとともに、実現に向けて業界のトップランナーとして先進性、独自性を有した取り組みを行うこと」、「全国の模範となるような取り組みを推進すること」、「約束された取り組みの進捗状況について環境省への報告および公表が行われること」の3点が含まれる。
エシカル(ethical)
「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞である。近年ではエシカル「倫理的=環境保全や社会貢献」という意味で使用される。例えばエシカルコンシューマリズムとは、「環境や社会に配慮し、製造された商品を選択し、そうでないものは選択しない」という消費活動の事を指す。
オフセット・プロバイダー
市民、企業等がカーボンオフセットを実施する際に必要なクレジットの提供及びカーボンオフセットの取組を支援又は取組の一部を実施するサービスを行う事業者をいう。
オフセット・プロバイダープログラム
カーボン・オフセット制度のプログラムのひとつ。オフセット・プロバイダーの信頼性と透明性を識別できるよう設けられたプログラム。参加を申請したオフセット・プロバイダーは、予備審査機関によりクレジットの取引状況などについて信頼性・透明性が一定の基準の下にあるか確認(予備審査)を受け、カーボン・オフセット制度登録認証委員会の審議を経、制度ウェブサイトにおいて「オフセット・プロバイダープログラム参加者」として公表される仕組み。
温室効果ガス(GHG/green house gas)
地球の大気に蓄積されると気候変動をもたらす物質として気候変動枠組条約に規定された物質。二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(一酸化二窒素/N2O)、ハイドロフルオロカーボン(HFCs)、パーフルオロカーボン(PFCs)および六フッ化硫黄(SF6)の6つを指す。
温室効果ガスの排出削減・吸収量(クレジット)
温室効果ガスの排出を削減又は吸収するプロジェクトによって実現された排出削減・吸収量。第三者機関によってその排出削減・吸収量が認証されているものとそうでないものがある。一般的に、何らかの排出量取引制度に基づいて発行される排出枠とあわせて「クレジット」と総称される。
温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)
温室効果ガス削減を目的とした法律。温室効果ガスを多量に排出する者など(特定排出者)に、自らの温室効果ガスの排出量を算定し、国に報告することが義務付けられ、国は報告された情報を集計し、公表する事を定めた法律。(特定排出者の項参照)

か行

カーボン・オフセット
自らの温室効果ガス排出量のうち、どうしても削減できない量の全部又は一部を他の場所での排出削減・吸収量でオフセット(埋め合わせ)すること
カーボン・オフセット推進ネットワーク(CO-net)
カーボン・オフセットを通じて低炭素社会にシフトすることを目的として、志を同じくした企業・NPO・自治体の参画により2009年4月に設立された団体。
カーボン・オフセット認証制度
カーボン・オフセットの取組に関する信頼性を構築するため、環境省の策定した第三者認証機関による認証基準に基づき設立された制度。カーボン・オフセット認証ラベルを付与するカーボン・オフセットの第三者認証((1)カーボン・オフセット認証/(2)カーボン・ニュートラル認証・計画登録)、及びオフセット・プロバイダー基準に適合しているオフセット・プロバイダーの情報を公開する(3)オフセット・プロバイダープログラムがある。
カーボン・オフセットフォーラム(J-COF)
環境省により設立された、カーボン・オフセットに関する公的組織であり、低炭素社会の実現を目指すという目的のもと、カーボン・オフセットを推進する意思をもつ市民、企業、NPO、自治体等が集まる場。
カーボン・ディスクロージャープロジェクト
世界の大手企業に対し、温室効果ガス排出量を中心とする環境戦略の開示を求め、結果を機関投資家に開示する活動を行うイギリスの有名な非営利団体。
カーボン・ニュートラル(炭素中立)
市民の日常生活、企業の事業活動といった排出活動からの温室効果ガスの排出量と、当該市民、企業等が他の場所で実現した排出削減・吸収量がイコールである状態のことをカーボン・ニュートラル(炭素中立)という。カーボン・オフセットは、市民の日常生活や企業の事業活動におけるカーボン・ニュートラルを実現するための手段であり、排出量を全量オフセットされた状態がカーボン・ニュートラルとなる。
カーボン・ニュートラル認証制度
カーボン・オフセット制度のプログラムのひとつで、環境省の策定した第三者認証機関による認証基準に基づきカーボン・ニュートラルであることが認証される制度。
カーボンフットプリント
商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、パッケージなどに分かりやすく表示する仕組みのこと。
カーボン・マイナス
市民の日常生活や企業の事業活動により生じる温室効果ガス排出量に対して、当該市民、企業等が他の場所で実現した排出削減・吸収プロジェクトによる排出削減・吸収量、購入したクレジット量等の合計が上回っている状態をいう。
海面上昇
温暖化により起こると考えられる現象で、海水温上昇による海水膨張や両極の氷が溶け出すことにより海面が上昇すること。
環境アセスメント
環境影響評価のことを指し、主として大規模な開発事業等の事前に環境への影響を調査、予測、評価し、その結果を公表して地域住民等の関係者の意見を聞き、環境配慮を行う手続をのことをいう。略して「環境アセス」とも呼ばれる。
環境会計
事業における環境保全の活動を効果的・効率的に推進するため、環境負荷や環境保全のコストと効果を把握するための手法。環境会計の機能は、外部機能と内部機能の二つに分けられ、外部機能は、取組を定量的に測定した結果を開示することによって、あらゆるステークホルダーの意思決定に影響を与えるもの。内部機能は、環境保全コスト管理・コスト対効果の分析を可能にし、適切な経営判断を通じて効率的・効果的な環境保全への取組を促す機能をいう。
環境経営
企業経営において、企業と社会が持続可能な発展をしていくために、地球環境と調和した企業経営を行うという考え方。
環境自主行動計画
産業部門の各業界団体が、地球温暖化の防止、廃棄物の削減等環境保全活動を促進するために自主的に策定した環境行動計画を、環境自主行動計画という。国内CO2排出量の44%をカバーする。国では、この計画を京都議定書第一約束機関の6%削減において「産業・エネルギー転換部門での温暖化防止対策の中心的役割を果たすもの」と位置づけた。
カンクン合意
メキシコのカンクンで開催された気候変動枠組条約第16回締約国会議(COP16)での合意。気温上昇を工業化前比で2℃以内に抑えるため、2050年までの世界規模の大幅排出削減と早期のピークアウトを共有のビジョンとする前提のもとでの一連の合意。
間伐
混みあった森林から曲がったり弱ったりしている樹木を抜きぎり、森林の中を明るく保ち、真っ直ぐ育てる為に必要な作業。間伐を行わない森林では樹木の生長がにぶく、根を張ることも難しくなり、森林の中は暗いため下生えも生えないので、水源涵養力、土壌保全能力の低い森林になる。特にスギ・ヒノキなどの針葉樹では根が浅いため、土壌が減ると倒木の危険などが発生する。また国内森林の間伐による二酸化炭素吸収量の増加分は国のJ-クレジット制度において認証され、カーボン・オフセットなどに活用することができる。
管理簿(レジストリ)
クレジットの発行、保有、移転等を正確に管理するために電子システムにより整備する管理台帳をいう。例えば、国際的に流通する京都メカニズムクレジットは、京都議定書に基づいて加盟国等が整備する電子システムである国別登録簿によって同一番号の京都メカニズムクレジットの二重記録等を防止している。
気候変動対策認証センター(CCCCJ)
「カーボン・オフセット認証制度」の運営、また環境省より委託された「オフセット・クレジット(J-VER)制度」の運営実務を行う。
基準年
温室効果ガス削減の基準となる年。京都議定書では原則1990年。ただし、HFC類、PFC類、SF6においては1995年を基準年とすることができる。
キャップ・アンド・トレード
温室効果ガスの総排出量(キャップ)を定め、それを個々の主体に排出枠として配分し、個々の主体間の排出枠の一部の移転(トレード)を認める制度
キャパシティ・ビルディング
能力強化・発展への取り組みのこと。国際協力の範疇においては開発に資する人材・組織を途上国内に育成することを指す。
吸収源
気候変動の元凶となる温室効果ガスなどを大気中から取り除くような働きをするもののこと。海洋・森林・土壌など。炭素吸収源ともいう。対義語として温室効果ガスを排出する排出源がある。
共同省エネルギー事業報告
他者のエネルギーの使用の合理化の促進に寄与し、国全体のエネルギーの使用の合理化に資する事業事業者(=共同省エネルギー事業)に該当した場合、事業者は定期報告書に報告することができる制度。改正省エネ法で義務付けられる、年1%の削減努力目標の達成が厳しい、既に省エネ努力大幅に行った事業者などが有効に活用することができる制度。
京都議定書
温室効果ガスの排出抑制に関して世界で唯一、拘束力を持つ国際協定。COP3で採択された気候変動枠組み条約に関する議定書。先進国における温室効果ガス削減率を1990年を基準年とし、共同で約束期間内に目標を達成することが定められた。
京都議定書第一約束期間
2008年から2012年までの5年間の期間のこと。京都議定書では温室効果ガスの削減の第一段階として、締約国総排出量を1990年を基準に少なくとも5.2%の削減が規定されている。そのうち日本は6%の削減が割り当てられた。この6%が「チームマイナス6%」の基となった。
京都議定書第二約束期間
第一約束期間に続く2013年から2020年までの8年間が締結国の削減目標第二約束期間と呼ばれる。日本は、「将来の包括的な枠組みの構築に資さないため」不参加している。第二約束期間で削減義務が生じるのは、欧州他先進10カ国となった。
京都メカニズムクレジット
京都議定書に定められる手続に基づいて発行されるクレジットをいう。この京都メカニズムクレジットは、京都議定書に基づく削減目標達成のために用いられるものであり、以下の4つがある。
  1. 各国の割り当てられるクレジット(Assigned Amount Unit, AAU)
  2. 共同実施(Joint Implementation, JI)プロジェクトにより発行されるクレジット(Emission Reduction Unit, ERU)
  3. クリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクトにより発行されるクレジット(Certified Emission Reduction, CER)
  4. 国内吸収源活動(植林、再植林や森林整備)によって発行されるクレジット(Removal Unit, RMU)
国等への寄付金
経理上、国等への寄付金として損金の額に算入できること。プロバイダー等を通じてJ-VERを無効化した企業は、当該J-VERを国に対して寄附したこととなり、その移転された日を含む事業年度において、原則として、当該J-VERの価額に相当する金額を国等に対する寄附金の額として損金の額に算入することができる。
国別登録簿
地球温暖化対策推進法に基づき、日本政府(環境省及び経済産業省)が整備する、京都メカニズムクレジットを管理する電子システムをいう。京都議定書附属書I国はすべて、この国別登録簿を作成、維持することが義務づけられている。具体的には、この国別登録簿上で、京都メカニズムクレジットの発行、保有、移転、償却、取消等を管理しており、日本の国別登録簿は、2007年3月からクレジットの法人保有口座の開設を受け付け、同年11月から気候変動枠組条約事務局が整備した国際取引ログ(異なる国の国別登録簿を電子的に接続するシステム)に接続している。
グリーンウォッシュ
環境に優しい、地球に優しい、グリーンなどという表記がある商品を、環境意識が高い消費者が選択することを狙い、消費者に誤解を与えるような訴求を行っている商品に対し、グリーンウォッシュ商品と名づけられる。1980年代半ばから、欧米の環境活動家を中心に使われ始めた。
グリーン購入・調達
商品購入時に価格、品質、利便性等の条件に加えて環境にも配慮すること。
グリーン購入ネットワーク(GPN)
グリーン購入に関する情報発信・普及促進を図る組織。(グリーン購入の項参照)
グリーンコンシューマー
環境に配慮した製品・サービスを選んで購入・利用する消費者のこと。省エネなど「出口」の取組だけでなく、購入・消費という「入り口」の取組を行うことによって、商品・サービスを提供する企業に環境への配慮の取組を促す考え方。
国連環境計画(UNEP)が2011年11月に公表した報告書。「グリーン経済」を、環境問題に伴うリスクと生態系の損失を軽減しながら、人間の生活の質を改善し社会の不平等を解消するための経済のあり方であると定義し、気候変動、エネルギー安定確保、生態系保全の問題を抱える中で、国家間・世代間の格差を是正することに焦点が当てられている。
グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)
国などが率先して環境負荷低減に資する製品・サービスの調達を推進するとともに、持続的発展が可能な社会の構築を推進することを目指す法律。
グリーン政策大綱
2012年11月末に民主党政権下で骨子が発表された再生可能エネルギーの普及や節電・省エネルギーの推進に関する政策案。具体案として、再生可能エネルギー、スマートコミュニティなどによる効率化、省エネの進化などの数値目標が掲げられている。
原生林
一度も人間の手が入らずに自然のままを保った森林。
公共建築物木材利用促進法
2010年10月に施行された公共建築物の木材利用の推進とともに、地方自治体・民間・一般住宅など建築物全体の木造建築物需要の拡大を目的とした法律。
工業プロセス分野
J-クレジット制度の方法論の分類の一項目。工業プロセスにおける化学的または物理的変化により排出される温室効果ガスを削減する分野。
コーズリレーテッドマーケティング
製品の売上によって得た利益の一部を環境・社会に寄付する活動を通して、企業イメージのアップや、売上の増加を目指すというマーケティング手法。クレジットカード会社が始めた1980年代にカードを使うと自由の女神を修復する事業に寄付されるというキャンペーンが始まりとされる。
国内クレジット制度
経済産業省が2008年秋から開始。国内に於いて、大企業の資金・技術により中小企業が排出を削減した場合、当該大企業がその削減量を自らの削減分として自主行動計画等に反映させるしくみ。
国民運動
多くの国民が参加する運動のこと。国民が自発的に行っているものもあれば政府主導の運動もある。地球温暖化対策においては、横断的施策として「国民運動の展開」を位置づけており、事業者、国民などの各界各層の理解を促進し、具体的な温暖化防止活動の実践を確実なものにするため、政府が主導し、経済界、NPO、労働界、研究者等と連携しつつ、知識の普及や国民運動の展開を図ることとしている。
国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)
人類の活動によって気候システムに危険な影響がもたらされない水準で、大気中の温室効果ガス濃度の安定化を達成することを究極の目標とする国際的な条約。この条約の3回目の締結国会議(COP3)で京都議定書が採択された。
国連ミレニアム開発目標
2000年にニューヨークで開催された国連ミレニアムサミットで共通の枠組みとして採択された。以下8つの目標が掲げられている。(1)貧困と飢餓の撲滅(2)普遍的初等教育の達成(3)ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上(4)幼児死亡率の低減(5)妊産婦の健康改善(6)HIV/エイズ、マラリアその他疾病の蔓延防止(7)環境の持続可能性の確保(8)開発のためのグローバル・パートナーシップの推進
固定価格買い取り制度(FIT制度)
エネルギーの買い取り価格(タリフ)を法律で定める方式の助成制度。世界50カ国以上で用いられ、再生可能エネルギーの助成政策としては一般的な手法。日本の「再生エネルギー固定価格買取制度」では、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスによって発電者が発電した電気を、電力会社に、一定の期間・価格で買い取ることを義務付けている。再生可能エネルギー発電事業者には、設備投資など、コスト回収の見込みが立てやすくなり、新たな取り組みを促進することを目標にしている。
コベネフィット
公害問題の改善と温室効果ガスの排出削減といった2つの効果を同時に実現することができること。経済成長を続ける途上国等においては、大気汚染、水質汚濁、廃棄物管理等の公害問題が優先順位の高い課題であることが多いが、公害対策の中には温室効果ガスを削減する効果もあるものが多くある。公害対策と温室効果ガス削減といったような2つの効果を同時に実現できる対策・プロジェクトには途上国の関心も高い。このような温暖化対策とのコベネフィットが期待できる分野は、公害対策に限らず、経済社会発展の実現、貧困の削減、自然環境の保全等も含まれる。

さ行

再生可能エネルギー
「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが再生可能エネルギーとして規定されている。枯渇せず繰返し使用でき、二酸化炭素をほとんど排出しないエネルギーとして注目を集めている。
再生可能エネルギー分野
J-クレジット制度の方法論の分類の一項目。石油燃料を再生可能エネルギーに代替することによりエネルギー由来CO2を削減する分野をさす。
埼玉県目標設定型排出量取引制度
埼玉県内の温室効果ガスの排出量を2020年までに2005年度比25%削減するという埼玉県地球温暖化対策実行計画の中期目標を達成するため、2011年に開始された目標設定型排出量取引制度。原油換算エネルギー使用量が3か年度連続して年間1,500キロリットル以上の事業所が対象となる。
サスティナブル(sustainable)
「持続可能な」という意味。未来にも持続する次世代の利益を損なわない範囲内で社会発展を進める理念。
サプライチェーン
企業の役割分担にかかわらず製品の原料の段階から、加工、製造、流通など最終消費者に届くまでのプロセスのつながりのこと。この視点から効果的な事業構築・運営する経営手法をサプライチェーンマネジメントという。
三フッ化窒素(NF3)
温室効果ガスとして6ガスの他に新たに追加された物質。CO2の17,000倍もの温室効果を有する。主に半導体や液晶の製造時にエッチングガスとして用いられる。
試行排出量取引スキーム
平成20年10月開始された「排出量取引の国内統合市場の試行的実施」(試行実施)の軸となる仕組みのこと。自主的に排出削減目標を設定した上で、自らの削減努力に加えて、その達成のための排出枠・クレジットの取引を認めるもの。この制度では、1)排出枠、2)国内クレジット3)京都クレジットが活用できる。
自主参加型国内排出量取引制度(JVETS)
自主的に温室効果ガスの削減目標を立てて排出削減を行う企業を対象として、試行的な国内排出量取引を実施する制度。環境省が2005年度から開始。具体的には、自ら定めた温室効果ガスの排出削減目標を達成しようとする企業に対して、補助金を交付することにより経済的インセンティブを与えるとともに、当該企業が自らの排出削減だけでなく排出枠の取引を活用することにより削減目標を達成することができるというもの。
市場流通型クレジットの4つの類型
市場を通じて第三者に流通するクレジットを活用したカーボン・オフセットでおおむね以下の4つの形態がある。
  1. 「商品使用・サービス利用オフセット」商品を製造・使用・廃棄したり、サービスを利用したりする際に排出される温室効果ガス排出量の全部又は一部について、当該商品・サービスと併せてクレジットを購入することで埋め合わせるもの。
  2. 「会議・イベント開催オフセット」国際会議やコンサート、スポーツ大会等の開催に伴って排出される温室効果ガス排出量を埋め合わせるもの(費用は主催者及び関係者又は参加者が負担)。
  3. 「自己活動オフセット」他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトからのクレジットを購入することで、自らの活動に伴って排出される温室効果ガス排出量をオフセットするもの。
  4. 「自己活動オフセット支援」クレジット付き商品・サービスであっても、当該商品・サービス等とは直接関係のない、(当該商品・サービスの購入者である)消費者の日常生活などに伴う排出量をオフセットすることを目的としているもの
持続可能な発展のための経済人会議
1992年の地球サミットに対応して1991年に世界の財界人が集まり設置された会議。約170の国際企業によって構成される。企業の経営方針が持続可能な発展へと向かうべきという環境と経済の調和を模索する新たな考え方は経済界に大きく影響を与ている。1996年には、規模を拡大して「持続可能な発展のための世界経済人会議」となる。日本においては経団連と提携。
自分ごと
地球温暖化問題は自らの行動に起因して起こる問題であると認識するとともに、地球温暖化防止対策が進まなかった場合に世界に起こる事態を我がこととして捉えることをいう。市民一人一人のライフスタイル・ワークスタイルの不断の見直しを促すためには、温室効果ガス削減を自分のこととして意識することが重要である。
省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)
1979年に制定された省エネ化を進め、効率的にエネルギーを使用するための法律。工場・事業所のエネルギー管理の仕組みや、自動車の燃費基準や電気機器などの省エネ基準におけるトップランナー制度、運輸・建築分野での省エネ対策などを定めている。
省エネルギー分野
J-クレジット制度の方法論の分類の一項目。化石燃料の使用を抑えることなどによりエネルギー由来CO2を削減する分野をいう。
小規模CDM
発行されるクレジット量の少ないプロジェクトでは、申請書作成や認証などのコストの割合が高くなってしまうことから、小規模なCDMプロジェクトには手続きが簡素化された小規模CDM制度がある。
償却・取り消し
カーボンオフセットクレジットを登録簿上の償却口座へ移転することをいう。京都議定書では、日本を含む京都議定書附属書I国が削減目標を達成したかどうかは、実際の第一約束期間中(2008年~2012年)の排出量と償却口座内のクレジット量の比較により判断される。取り消し口座は、移転されたクレジットが地球全体のCO2削減に寄与するが、各国の削減目標としてカウントされない。(無効化の項参照)
新エネルギー利用の促進に関する特別措置法
新エネルギー法と呼ばれる1997年制定された石油代替エネルギーの導入に係る長期的な目標達成に向けた進展を図ること目的とした法律。努力義務の明確化と新エネルギー事業者への支援措置などが盛り込まれている。
人工林
人間が植え付けや播種、挿し木などの手を加えて作った森林。木材、薪炭その他の林産物生産のための人工林以外には、砂防林・防風林・海岸林などがある。日本においてはスギ・ヒノキ・マツ類や、クヌギ、ウルシ等の人工林が代表的。
森林認証
適切な森林経営や持続可能な森林経営が行われている森林又は経営組織などを認証し、それらの森林から生産された木材・木材製品へラベルを貼り付けることにより、消費者の選択的な購買を通じて、持続可能な森林経営を支援する取り組み。代表的な認証制度としてFSCや、SGECがなどある。
森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法
2008年5月に施行された日本の京都議定書第一約束期間における森林吸収目標(3.9%)の達成に向け、平成24年度までの間における森林の間伐等を促進するための法律
森林林業再生プラン
2009年12月に公表された2020年までに木材自給率を50%にするための政府による計画。林業・林産業の再生を、環境をベースとした成長戦略の中に位置付け、木材の安定供給力の強化を軸にした対策により雇用も含めた地域再生を図る。森林計画制度等の制度面から路網・作業システム整備、人材育成などの実践面も含め、森林・林業政策を全面的に見直すもの。
水田
温室効果ガスであるメタンの重要な人為的発生源としてカウントされている。
スマートグリッド(次世代送電網)
IT技術を電力網に導入し、情報の通信や制御を行い、電力利用を最適化する次世代の「賢い電力網」のこと。
スマートシティ
社会インフラが効率化・高度化した次世代都市のこと。エネルギー・交通・医療など幅広い分野に及ぶスマートシティの概念は、地球温暖化・エネルギー危機や、新興国の都市化、先進国の少子高齢化などの課題への解決策として期待されている。電力の効率的利用・CO2削減を実現する「スマートグリッド(次世代送電網)」などが注目されている。
スマートハウス
HEMS(home energy management system)と呼ばれるエネルギー管理システムで太陽光発電システムや蓄電池などのエネルギー機器、家電、住宅機器等を一元的に管理・最適化し、CO2排出の削減を実現する省エネ住宅のこと。
生物多様性条約
希少種の取引規制や特定の地域の生物種の保護を目的とする既存の国際条約(ワシントン条約、ラムサール条約等)を補完し、生物の多様性を包括的に保全し、生物資源の持続可能な利用を行うための国際的な枠組み
製品のカーボン・ニュートラル制度
カーボンフットプリントと同量のクレジットでオフセットすることで、製品のライフサイクルでの排出量を「ニュートラル」とする「製品のカーボン・ニュートラル」制度を推進する経済産業省の試行事業。環境省の「カーボンニュートラル認証」制度とは、オフセットをするバウンダリ(範囲)が異なる。
世界資源研究所
ワシントンDCにある、環境と開発に係る環境問題の政策研究と技術的支援を行う独立した研究機関。

た行

第三者認証
利害関係のない公正・中立な「第三者」が、対象が準拠するべき基準に適合している場合に認証を行う制度。オフセット・クレジット(J-VER)は制度に基づいた妥当性確認・検証を第三者の認証機関が認証する手続きを経て発行されている。
ダブルカウント
クレジットの購入によって排出量を埋め合わせる場合に、ある一つのクレジットが複数の異なる排出活動を埋め合わせるのに用いられることをいう。(二重記録の項参照)
炭素換算
CO2の量を炭素相当分で算出する方法。炭素換算値はCO2の量に12/44を掛けて得られる。逆に炭素の量に44/12を掛けるとCO2の値が得られる。
チームマイナス6%
京都議定書第一約束期間の目標達成のため日本政府が主導した国民的運動の名称。クールビズや、ウォームビズ、クーラーの設定温度は28度やアイドリングストップなどの省エネ活動が一般的になるなどが話題になった。
地球温暖化懐疑論
そもそも温暖化はしていない・人為的ではない・太陽活動が原因・地球寒冷化説・CO2濃度変化は温度変化の結果とする説等様々地球温暖化に関する少数の科学者の懐疑論が存在する。一方、世界130カ国、2千人以上の専門家の科学的・技術的・社会経済的な知見を集約し、195カ国が参加した地球温暖化に関する学術的知見を最も包括的に評価した報告書「IPCC第4次報告書」の評価結果「気候システムの温暖化には疑う余地がない」は科学的・国際的に広く認められ、世界の動きはこれを主軸とている。
地球温暖化対策税(環境税)
温暖化対策を強化するため、平成24年10月1日から施行された税制。全化石燃料に対してCO2排出量に応じた税率(289円/CO2-1t)を上乗せする。税率は、施行から3年半かけて段階的引き上げられる。最終的には原油・石油製品1klあたり2800円となる。
地球サミット(環境と開発に関する国連会議)
1992年ブラジルのリオデジャネイロで開催された環境に関する国際会議。
畜産
温室効果ガスであるメタンの重要な人為的発生源としてカウントされている。
チャレンジ25
2009年に鳩山内閣総理大臣がニューヨークの国連気候変動サミットにおいて、日本の目標として、温室効果ガス排出量を2020年までに1990年比で25%削減することを表明したことから始まったチームマイナス6%に引き続き行われた政府キャンペーン。
調整後排出量
温対法の「温室効果ガス算定排出量等の報告等に関する命令」で、報告する特定排出者の温室効果ガス排出量を、自主的に取得したカーボンオフセットクレジットで調整した排出量をいう。(温対法の項参照)
低炭素化
ライフスタイルの見直しや事業活動の変更等により、生活や事業活動から発生する温室効果ガスの排出を少なくすることをいう。低炭素社会化石エネルギー消費等に伴う温室効果ガスの排出を大幅に削減し、世界全体の排出量を自然界の吸収量と同等のレベルとしていくことにより、気候に悪影響を及ぼさない水準で大気中温室効果ガス濃度を安定化させると同時に、生活の豊かさを実感できる社会をいう。
低炭素社会実行計画
2012年で終了した環境自主行動計画に続く日本の産業界の行動計画。2050年の世界の排出量半減に向け、世界最高水準の低炭素技術の開発実用化をさらに進め、世界をリードしていく目標の元、国内の企業活動における2020年までの削減目標の設定を行っている。
適応策と緩和策
地球温暖化の対策には、その原因である温室効果ガスを森林整備によって吸収増加させるなどの「緩和策」と、気候変化に対して生態系や社会・経済システムを調整することにより対処療法的に温暖化の影響を軽減する「適応策」に大別できる。緩和策は大気中の温室効果ガスの削減などを通じ、自然・人間システム全般への影響を制御するのに対して、適応策は直接的に特定のシステムへの温暖化影響を制御するという特徴をもつ。多くの場合、緩和策の波及効果は広域的・全体的であり、適応策は地域的・個別的である。
天然林
様々な解釈があるが、一度伐採や天災などから自然に更新している森林や、原生林などを指すことが多い。林業においては人工林以外の森林の意味。
東京都総量削減義務と排出量取引制度
東京都内のCO2排出総量の削減を実現するため、2008年導入。削減義務は、2010年4月開始された。EU等で導入が進むキャップ・アンド・トレードを日本で始めて導入され、オフィスビル等をも対象とする世界初の都市型のキャップ・アンド・トレード制度。
ドーハ気候ゲートウェイ
COP18で採択された国際的な合意。主に以下のことが決められた。(1)京都議定書第2約束期間を8年とする。(2)2020年以降の国際枠組みについての議論を継続する。(3)途上国への資金支援と技術支援に関する基盤を整備する。(4)途上国に対する先進国の長期資金支援を継続する。
特定者間完結型オフセット
市場を通さずに特定者間のみで実施されるカーボン・オフセットのこと。
特定排出者
温室効果ガスを原油換算で1500KL/年以上排出する事業者。または省エネ法の第一種エネルギー管理指定工場及び第二種エネルギー管理指定工場の設置者、特定貨物輸送事業者、特定荷主、特定旅客輸送事業者及び特定航空輸送事業者。または非エネルギー起源CO2、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄がCO2換算で3000トン以上の従業員が21人以上の排出者。(温対法の項参照)
トリプルボトムライン
企業活動を環境・社会・経済という3つの側面から評価する考え方。これまでは企業の指針として売り上げや利益のみが注目されてきたが、持続可能な社会を作る上で貢献しているかどうかも評価の対象に加える総合的な評価法のこと。

な行

二国間オフセット制度(JCM/BOCM)
日本が国連に提案している新たなオフセット・クレジット制度。現在活用されているCDMは、国連統一管理による認証等の手続きの長期化が問題視されており、より柔軟・迅速に対応した技術移転や対策を実施する仕組の構築を目標としている。具体的には、二国間の契約において海外の相手国(ホスト国)に対し、削減技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及や対策を導入し、排出削減を行った場合、その排出削減量を評価、目標充当を可能とする制度。
二酸化炭素(CO2
生物の呼吸や化石燃料の燃焼に伴い発生する気体。炭酸ガスとも呼ばれる。CO2自体は有害ではないが、地上から放出される熱を吸収する温室効果があるため、その濃度が高まると地球温暖化を招くことがわかっているため近年問題視されている。産業革命以前の平均的なCO2濃度は280ppm程度だったが、現在のCO2濃度はその当時に比べて4割近くも増加しており、今後も増えると予想されている。増加の原因は、主に人間の活動で化石燃料大量消費やセメント生産、森林破壊などの土地利用の変化などがあげられている。
二重記録
カーボン・オフセットクレジットは、1トンごとに異なる番号を付されて管理されている。二重記録とは、同一番号のクレジットが同時に異なる口座に記録されてしまうことをいう。(ダブルカウントの項参照)
農業分野
J-クレジット制度の方法論の分類の一項目。農業において排出される家畜由来または農地由来の温室効果ガスを削減する分野。

は行

パーフルオロカーボン(PFCs)
CO2の6,500倍もの温室効果を有する京都議定書に指定された温室効果6ガスの内の一種。アルミニウムの電解精錬プロセスや半導体の製造プロセスなどで発生する代替フロンの一種。
バイオマス
質量またはエネルギーで数値化された特定の時点においてある空間に存在する生物(bio-)の量を、物質の量(mass)として表現したもの。生物由来の資源を指すこともある。バイオマスを用いた燃料は、バイオ燃料と呼ばれる。
バイオマス活用推進基本法
2009年6月に成立したバイオマスの活用推進に関する基本理念に基づく政府の施策、バイオマス活用推進基本計画の策定や施行、バイオマス活用推進会議について規定した法律。この法律により法制、財政、税制、金融においてバイオマス活用推進に向けた措置が講じられている。
廃棄物分野
J-クレジット制度の方法論の分類の一項目。廃棄物の処理に伴い排出される温室効果ガスを削減する分野。
排出権
国や自治体、企業など対してそれぞれの産業状況・経済状況を考え、温室効果ガス排出枠(キャップ)を容認する権利のこと。
排出源
温室効果ガスが排出される活動や現象の事。二酸化炭素は主に化石燃料の燃焼、一酸化に窒素は、肥料やガソリンの燃焼、メタンは水田・水源・畜産業、フロン類は、工業用品・冷蔵庫・エアコン等の冷媒、スプレーなどから排出され、これらを排出源という。
排出削減・吸収の確実性・永続性
商品、サービス、イベント、自己活動等からの排出量が確実に埋め合わされていることを担保するためには、排出削減・吸収プロジェクトにより確実な排出削減・吸収があり、かつこの排出削減・吸収が将来にわたって永続的であることが必要となる。例えば、植林プロジェクトによる温室効果ガス吸収量でオフセットすることとしても、実際に植栽された樹木が天災などで枯死してしまった場合には、想定していた吸収量は発生しないため、排出量が確実に埋め合わされていることを担保するためには、1t-CO2のクレジットや排出削減が、実際の1トンの温室効果ガスの削減・吸収に裏打ちされている必要がある。
ハイドロフルオロカーボン類(HCFCs)
CO2の11,700倍もの温室効果を有する京都議定書に指定された温室効果6ガスの内の一種。オゾン層を破壊しない代替フロンの一としてスプレー・エアコン冷蔵庫の冷媒の製造プロセスで副産物として発生する。
バウンダリ
カーボンオフセットにより埋め合わせる対象となる活動の範囲をいう。カーボンオフセットを行うに当たっては、どの範囲の行為・活動からの排出量を埋め合わせるのかを決定し、その排出量を算定する必要がある。例えば、会議・イベントの排出量を算定する場合、主催者側の活動のみを算定の対象とするのか、参加者が目的地まで移動する際の排出量まで含めるのか等を事前に決めないと、当該会議・イベントからの排出量を埋め合わせるのにどれくらいの量のクレジットの購入等が必要かが決まらないことになる。
パリ協定
2015年にパリにおいて開催された、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で全ての国が参加する形で採択された、2020年以降の温暖化対策の国際的枠組み。 世界共通の目標として、世界の平均気温上昇を2度未満にする(さらに1.5度に抑える努力をする)こと、今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにすること、森林等の吸収源の保全・強化の重要性、途上国の森林減少・劣化からの排出を抑制する仕組みなどが打ち出され、日本は2030年に温室効果ガス排出量を2013年度比26%削減と公約した。発効は批准国の排出量の合計が、世界の55%以上に達することなどが要件。
バリデーション(validation)
妥当性確認を意味する。オフセット・クレジットにおいてはそのプロジェクトや、削減・吸収量の妥当性を第3者認証機関が確認する手続きを指す。
ヒートアイランド現象
アスファルト舗装、ビルの輻射熱、ビルの冷房の排気熱、車の排気熱などが原因で都市部の気温が周辺地域に比べ数度高くなる現象のこと。局地的集中豪雨との関連性も指摘されており、防止策に省エネ、屋上・壁面緑化などの都市の緑化等が行われている。
ファントゥシェア(Fun to Share)
環境省ではこれまでも「チーム・マイナス6%」や「チャレンジ25」といった温室効果ガス削減のための国民運動を展開してきたが、2014年3月に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の総会が日本で初開催されたのを機に、新たなキャンペーンとして「ファントゥシェア」が立ち上げられた。最新の知恵をみんなで楽しくシェアしながら、低炭素社会をつくっていこうよ!という合言葉。
フォレストサポーターズ
「美しい森林づくり国民運動」の一環で、林野庁が進める国民・NPOなどのボランティア団体・企業が参加して、日本の森林を再生させながら、森の生き物や故郷の風景、伝統文化を守っていこうという、森を愛する有志の集まり。「森にふれよう」「木をつかおう」「森をささえよう」「森と暮らそう」の4つの具体的な活動を行っている。
ベースライン・アンド・クレジット
温室効果ガスの削減事業を行った場合、事業がなかった場合に比べた排出削減量をクレジットとして取引できる方式。
方法論
体系化された一連の行い方を意味する。オフセット・クレジット創出者は、各自がそれぞれの内容で申請するのではなく、予め用意された温室効果ガス削減・吸収プロジェクトの実現方法を規定したもの。
ポジティブリスト
「原則として禁止だが、認可するものだけを一覧表とする」ことにより規制をおこなう制度のこと。反対に「原則として認可するが、禁止するものだけを一覧表とする」方式はネガティブリストという。
ポスト京都議定書
京都議定書で定めらる第一約束期間以降の枠組みに関する議論。2013年以降、どのような枠組みで進めていくかについて、第1約束期間が終了する7年前(2005年)に検討を開始することとされており、先進国の目標設定や、途上国のコミットメント、第一約束機関を離脱した先進国の扱いなどが焦点となった。

ま行

見える化
食品のカロリー表示のように、どのような行為からどれくらいの温室効果ガスが排出されるのかを数量で具体的に表示することによって「見える化」し、市民、企業等が自らの排出量を把握しやすくすることをいう。
緑の未来イニシアチブ
「リオ+20」において日本が発表した世界全体のグリーン経済移行実現に向けた途上国での人づくりを後押しするために3年間で1万人の「緑の未来協力隊」を編成することを表明することを中心とした発表。
無効化
オフセットで使用したクレジットが再販売・再使用されることを防ぐために無効にすること。例えばJ-VERクレジットの場合、環境省の登録簿上の無効化口座に移転すると、再度それらの口座から持ち出すことはできず、無効化されることになる。(償却・取り消しの項参照)
メタン(CH4)
CO2の21倍の温室効果を有する京都議定書の対象ガスの一つ。工業プロセスのほか、水田や反芻動物の畜産からも発生する。近年は、溶け出した永久凍土が発生源として注目される。
モントリオール議定書
正式名称はオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書。オゾン層を破壊するおそれのある物質を指定し、これらの物質の製造・消費・貿易を規制する目的とし、1987年にカナダで採択された議定書。

ら行

リオ+20国連持続可能な開発会議
2012年6月にリオデジャネイロで開催後20周年をむかえた地球サミットのフォローアップを行うために行われた国際会議。「グリーン経済」と「持続可能な開発」の2つが主要なテーマとされ、成果文書「我々が望む未来」が採択された。しかし先進国と途上国の利害対立は拡大し、かつての地球サミットのように統一目標を定めることが難しいことを露呈された。
六フッ化硫黄(SF6)
温室効果は、CO2の23,900倍もの強力な温室効果を持つ。京都議定書で削減対象の温室効果ガスの一つに指定される。代替フロンとして電気および電子機器の分野で絶縁材などとして使用される。

わ行

割当量
京都議定書における割当量とは、約束期間(第一次約束期間は2008~2012年)にて累積排出量が超えてはいけない枠のこと。割当量を元に削減目標達成の成否が判断される。

英語・数字

AAU(Assigned Amount Unit)
京都議定書に基づく削減目標達成のために用いられるクレジットのうち、各国に割り当てられるクレジット
A/R CDM
新規植林(afforestation)、再植林(reforestation)によるクリーン開発メカニズムのこと。新規植林は過去50年間、森林でない土地への植林活動、再植林は、1989年12月31日以降、森林でない土地への植林活動を指す。
CCS(Carbon Capture and Storage:二酸化炭素回収・貯留)
発電所や工場等の大規模排出源から分離・回収した温室効果ガスを、固体や液体などに吸着させ回収し、地層や海中などに貯留する技術やプロジェクトの総称。実用化段階には行っている技術もあり、温室効果ガス排出の大幅な削減を期待されている。
CDM(Clean Development Mechanism:クリーン開発メカニズム)
温室効果ガス削減を補完する京都メカニズムのひとつ。先進国が開発途上国において技術・資金等の支援を行い、温室効果ガス排出量の削減または吸収量を増加する事業を実施した結果、削減できた排出量の一定量を支援元の国の温室効果ガス排出量の削減分の一部に充当することができる制度。排出量削減や吸収量増加に関するプロジェクトによって生じた削減分の一部をクレジット(CER)削減目標達成のために用いることができる。
CER(Certified Emission Reduction)
京都議定書に基づく削減目標達成のために用いられるクレジットのうち、クリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクトにより発行されるクレジット
CFPプログラム
製品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、「見える化」する仕組み(=CFP)を、信頼性の向上と関係者間のコミュニケーションの活性化を通じた発展を目指して設置された経済産業省が主導し、社団法人産業環境管理協会が運営するプログラムのこと。
COP(Conference of the Parties 締約国会議)
条約を締結している国の会議の名称。気候変動枠組条約の締結国会議もCOPと呼ばれ、条約発効翌年の1995年から毎年行われている。1998年のCOP3の京都で京都議定書が批准された。
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)
企業は社会的存在として、法令遵守や利益貢献といった責任を果たすだけではなく、あらゆるステークホルダー(利害関係者:消費者、投資家等、及び社会全体)の顕在的・潜在的な要請に応え、社会貢献や環境への配慮、情報公開や対話を自主的に行うべきであるという考えのこと。
CSV(Creating Sheared Value:共益の創造)
戦略的CSRの一種として、注目されている考え方。提唱者のハーバード大経済学部マイケル・ポーター教授によると、これまでのCSRは、贖罪や市場経済への参加費、企業利益と公共利益はトレードオフであった。CSVでは、社会貢献を「義務」ではなく「機会」ととらえ、CSVが進むと「営利と非営利の境界が曖昧になる」としている。
ERU(Emission Reduction Unit)
京都議定書に基づく削減目標達成のために用いられるクレジットのうち、共同実施(JointImplementation,JI)プロジェクトにより発行されるクレジット
GHGプロトコル
世界資源研究所(WRI)と持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)によりに発足した、世界でもっとも利用されているGHG算定ツール。
GWP(Global Warming Potential)
二酸化炭素を基準に、その気体の大気中における濃度あたりの温室効果の100年間の強さを比較して表したもの。
IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)
気候変動に関する政府間パネル。地球温暖化問題に関する科学的、技術的、社会経済的な知見について各国の研究者が議論するため、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設置された機関。IPCCは、これまで3回にわたり評価報告書を発表してきた。これらの報告書は、世界の専門家や政府の精査を受けて作成されたもので、「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」をはじめとする、地球温暖化に対する国際的な取組に科学的根拠を与えるものとして極めて重要な役割を果たしてきた。
IPCC第4次評価報告書(Fourth Assessment Report, AR4)
IPCCは、定期的に温室効果ガスによる気候変動の見通し、自然、社会経済への影響評価及び対策の評価を実施している。第4次評価報告書は3つの作業部会報告書と統合報告書から構成されている。2003年に各作業部会の報告書骨子案を検討し、2004年に執筆者・査読者等を選択し執筆を開始した。その後複数回にわたるドラフトの査読者及び政府によるレビューを経て2007年2月から順次作業部会報告書が公表され、11月17日に統合報告書が公表された。この統合報告書を含む一連のIPCC第4次評価報告書は、2007年ノーベル平和賞を受賞した。第2約束期間以降の国際的枠組交渉のスタートラインとなる重要な基礎資料であり、統合報告書の主要な結論は以下の通り。
  1. 気候システムの温暖化には疑う余地がなく、大気や海洋の全球平均温度の上昇、雪氷の広範囲にわたる融解、世界平均海面水位の上昇が観測されていることから今や明白である。
  2. 人間活動により、現在の温室効果ガス濃度は産業革命以前の水準を大きく超えており、20世紀半ば以降に観測された全球平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガスの増加によってもたらされた可能性がかなり高い。
  3. 現在の政策を継続した場合、世界の温室効果ガス排出量は今後20~30年増加し続け、その結果、21世紀には20世紀に観測されたものより大規模な温暖化がもたらされると予測される。
  4. 気候変化に対する脆弱性を低減させるには、現在より強力な適応策が必要である。適切な緩和策の実施により、今後数十年にわたり、世界の温室効果ガス排出量の伸びを相殺、削減できる。
  5. 適応策と緩和策は、どちらか一方では不十分で、互いに補完しあうことで、気候変化のリスクをかなり低減することが可能。既存技術及び今後数十年で実用化される技術により温室効果ガス濃度の安定化は可能である。今後20~30年間の緩和努力と投資が鍵となる。
IPCC第5次評価報告書(Fifth Assessment Report, AR5)
第5次評価報告書は世界中で発表された9200以上の科学論文を参照し、800名を超える執筆者により、4年の歳月をかけて作成された。3つの作業部会報告書と統合報告書と2つの特別報告書から構成されている。2013年9月から順次作業部会報告書が公表され、2014年11月に統合報告書が公表された。統合報告書の主要な結論は以下の通りである。
  1. 気候システムに対する人為的影響は明らかであり、近年の人為起源の温室効果ガス排出量は史上最高となっている。近年の気候変動は、人間及び自然システムに対し広範囲にわたる影響を及ぼしてきた。
  2. 温室効果ガスの継続的な排出は、更なる温暖化と気候システムの全ての要素に長期にわたる変化をもたらし、それにより、人々や生態系にとって深刻で広範囲にわたる不可逆的な影響を生じる可能性が高まる。気候変動を抑制する場合には、温室効果ガスの排出を大幅かつ持続的に削減する必要があり、適応と合わせて実施することによって、気候変動のリスクの抑制が可能となるだろう。
  3. 適応及び緩和は、気候変動のリスクを低減し管理するための相互補完的な戦略である。今後数十年間の大幅な排出削減は、21世紀とそれ以降の気候リスクを低減し、効果的に適応する見通しを高め、長期的な緩和費用と課題を減らし、持続可能な開発のための気候にレジリエントな(強靭な)経路に貢献することができる。
  4. 多くの適応及び緩和の選択肢は気候変動への対処に役立ちうるが、単一の選択肢だけでは十分ではない。これらの効果的な実施は、全ての規模での政策と協力次第であり、他の社会的目標に適応や緩和がリンクされた統合的対応を通じて強化されうる。
ISO
国際標準化機構が出版した国際規格のこと。同規格を策定するための非政府組織もISOと呼ばれる。代表的なものとして品質マネジメント手順を定めるISO9001や、環境マネジメント規格のISO14001などがある。
ISO14001
環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management Systems)の構築を要求した規格をいう。組織の活動や製品・サービスにり生じる環境負荷を持続的に改善するためのシステムの構築、またそのシステムを継続的に改善していくPDCAサイクルの構築を要求している。
ISO14064
ISO14064は3部構成になっており、温室効果ガスに係る国際規格を指す。第1部は、組織における温室効果ガスの排出量・排出量定量化・報告のための仕様及び手引。第2部は、プロジェクトにおける温室効果ガスの排出量削減又は吸収量増大の定量化、監視・報告のための仕様及び手引。第3部は、温室効果ガスに関する主張の有効化確認及び検証のための手引。
ISO14065
温室効果ガスに関する認定又はその他の承認において使用される有効化確認及び検証を行う機関に対する要求事項の国際規格を指す。
JI(Joint Implementation:共同実施)
温室効果ガス削減を補完する京都メカニズムのひとつで先進国同士で技術・資金等の支援を行い、温室効果ガス排出量の削減または吸収量を増加する事業を実施した結果、削減できた排出量をそれぞれの国の削減分に再配分することができる制度。
J-VER(オフセット・クレジット)制度
国内における排出削減・吸収活動によるクレジットを活用し、国内の排出削減対策の推進に貢献するとともに、市民、企業等がカーボンオフセットをより身近なものとして認識活用するため、環境省が認証運営委員会を設置し、国内排出削減・吸収プロジェクトにより実現された温室効果ガス排出削減・吸収量をオフセット・クレジット(J-VER)として認証する制度。
J-クレジット制度
2013年4月より開始された省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組による、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。国内クレジット制度とオフセット・クレジット(J-VER)制度の1国2制度のわかりにくい状況を解消し、クレジット制度活性化を図るため実施された。
J-クレジット登録簿
平成25年度に稼動開始が予定されている、J-VER/国内クレジット/新クレジット制度の国内3クレジットの口座移転や無効化処理の操作性を統一した電子取引システムのこと。
LCA(Life Cycle Assessment:ライフサイクルアセスメント)
個別の商品などの原材料、製造、輸送、使用、リサイクル、廃棄、リユースまでの全ての段階の環境負荷を明らかにし、その改善策をステークホルダーとともに議論・検討すること。
MRV
温室効果ガス排出削減・吸収の実施状況を測定(Measurement)、報告(Reporting)し、検証(Verification)する仕組みのこと。
OECDグリーン成長戦略報告書
2011年5月に経済協力開発機構(OECD)がグリーン成長戦略の一環として公表した報告書。経済成長と環境との関係について、(1)生産性・効率性(2)自然資源がどの程度残されているか(3)社会経済活動の健康や環境への負荷(4)グリーン成長を支える政策が効果的に実施されているの項目について、それぞれの視点で統計的な手法を用いて評価されている。
REDD(Reducing Emissions from Deforestation and forest Degradation in developing countries)
途上国における森林減少・劣化による温室効果ガス排出の削減のこと。またこれにより削減できた排出量はクレジットとして活用することも考えられ、また、生態系保護に有効でもあるので生態系が提供する機能の対価を支払うこと(PES)を促進するものとの評価もある。世界の温室効果ガス排出量(2000年)の約2割が途上国における森林過剰伐採や農地への土地利用転換だという説もあり、注目されている。
REDD+
REDD(森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)に加え、森林保全・持続可能な森林経営・森林炭素蓄積の増加に関する取組を含む場合にはREDD+と呼ばれる。現在気候変動枠組み条約の中で方法論や算定について議論されており、試験的なプロジェクトが実施されている。
RMU(Removal Unit)
京都議定書に基づく削減目標達成のために用いられるクレジットのうち、.国内吸収源活動によって発行されるクレジット
SCOPE3(スコープ3)
GHGプロトコルで定義されている、SCOPE1・SCOPE2を除く、その他の間接的GHG排出のこと。SCOPE1は企業・組織等が自ら排出する温室効果ガス排出、SCOPE2は、購入電力等の間接的な温室効果ガス排出を指す。原材料その他購入資材などが生産・輸送される時に発生する温室効果ガス、従業員の出勤や出張時に発生する温室効果ガス、商品が使用された後の廃棄時に排出される温室効果ガスなど、企業活動の全ての段階での排出量を把握する算定基準を指す。SCOPE3は、企業への情報開示要求の高まりから、今後投資家等による企業格付けに活用されること予想されている。
VER(Verified Emission Reduction)
京都議定書、EU域内排出量取引制度等の法的拘束力をもった制度に基づいて発行されるクレジット以外の、温室効果ガスの削減・吸収プロジェクトによる削減・吸収量を表すクレジット。VERについては、いくつかの民間団体が独自の認証基準を有している。
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