UCI 世界の発電所の生涯CO2排出量を算出

カリフォルニア大学アーバイン校およびプリンストン大学の科学者らが発表した新たな研究結果によると、世界中に既存する発電所は、今後大気中に3000億 トン以上のCO2を排出しようとしていますが、現行の観測基準は、こうした長期的な排出量を考慮に入れるのを怠っていると指摘しています。

 8月26日付け科学ジャーナル「Environmental Research Letters」に発表された研究は、世界中の発電所がその一生のうちに排出するCO2量を複数年に渡って評価した初の報告書です。

 いまだかつてない急成長を続ける世界のエネルギー需要を満たすため、現在稼働中の発電所がその 一生のうちに排出する量は、1950年以来一度も減少したことがありません。研究によると、これらの排出量は年に4%ずつ増加しており、 2012年には3070億トンにまで達しました。

 研究者らは、現行の国連による計算方法が、年間のCO2排出量を表にまとめただけのものであるとして、地球温暖化の影響についてより正確な図を描くなら、発電所が一生のうちに排出する預託排出量の予想も含めるべきだと指摘しています。

◆増え続ける化石燃料発電

 報告書は、国際的に石炭火力発電所への投資が増加傾向にあることを示唆しています。西洋諸国では1980年代以降その建設は減少していますが、中国、インド、その他の開発途上国では増加しています。

 「CO2削減に世界的な努力がなされる中、実際にはその量は衝撃的な速さで増加している。発電所を建設すれば、40~50年は稼動するだろう。その間、大量のCO2が排出されることになる」。

◆不完全な計算方法

 報告書はさらに、地球温暖化防止への国際的な取り組みに暗い見通しを示し、気候変動に関する協定で取り決められている排出制限に合わて排出量を計算する方法に疑問を呈しています。

 現在、国際目標として、産業革命以前と比較して地球の気温が2度以上上昇するのを防止する気候モデルが設定されており、報告書の執筆者らは、現在稼働中の発電所が一生のうちに排出するCO2量が、その許容量の大部分を占めていることを発見しました。

 例えば、各国には排出削減目標として、全ての排出量を合わせた許容割当量がありますが、中国およびアメリカにある既存の発電所からの排出量は、その割当量のうち中国で53%、アメリカで21%を占めています。


ナショナルジオグラフィック

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