CCS実用化へ今秋にも適地調査 日本近海で10カ所

 工場や発電所から出るCO2を地中深くに埋めるCCSと呼ばれる技術の実用化に向け、政府が適地を探す調査に乗り出すことが20日、分かりました。今秋にも日本近海の3カ所程度で海底下の構造を把握する調査に着手します。政府は、北海道でCCSの大規模な実証事業も並行して進めていて、地球温暖化対策の中核技術として平成32年ごろの実用化を目指します。

 適地調査は、経済産業省と環境省の合同事業で、電力やガス、石油、エンジニアリングなど35社が出資する日本CCS調査に委託します。既存の地質データの分析や、船から振動を発して海底下の構造を把握する「弾性波探査」などにより、平成29年度ごろまでに日本近海の10カ所程度で地質構造を把握する計画です。

 そこで得たデータを基に3カ所程度の有望地を絞り込み、実際に海底下の地層を詳しく調べる掘削調査も行います。国内に約1460億トンのCO2を貯留できるという試算もあり、政府は適地の正確な把握を急ぐ考えのようです。

  CCSは、大量の排ガスを出す工場や発電所などに併設し、排ガスからCO2を分離・回収して地中深くに閉じ込める技術。CO2など温室効果ガスの大気中への放出を削減できるため、温暖化対策の切り札と期待されています。4月に閣議決定された政府のエネルギー基本計画でも、32年ごろのCCS技術の実用化を目指して研究 開発を進めるとの方針が盛り込まれています。

 政府は、24年度から北海道苫小牧市の出光興産北海道製油所の敷地内で、国内初となる大規模なCCSの実証事業を進めています。今年7月には関連設備の建設に着手しており、28年度からCO2を地下に送り込む作業を始める計画です。

 ただCCSをめぐっては、CO2の分離・回収に多額の費用が掛かるといった課題も抱えています。政府は、費用削減や安全性向上につながる研究開発事業も進めることで、CCSの実用化に向けて課題の克服を目指しています。

産経ニュース

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