温暖化対策に官民で11兆円 政府COP19で表明

攻めの地球温暖化外交戦略のポイント.jpg 政府は温暖化ガス削減を国内外で進める総合的な対策をまとめました。削減につながる環境技術の開発に今後5年間で官民合わせて1100億ドル(約11兆円)を投資すると標榜。排出増が見込まれる途上国には今後3年間に官民で160億ドル(約1兆6000億円)を拠出して支援します。アジアなどで排出量を観測する衛星を2017年に打ち上げる計画も盛り込みました。【写真:攻めの地球温暖化外交戦略のポイント  日本経済新聞】

 国内対策と対外支援をまとめた包括的な温暖化対策は初めてで「攻めの地球温暖化外交戦略」と位置づけました。15日に開く政府の地球温暖化対策推進本部(本部 長・安倍晋三首相)で正式に決め、ポーランドで開催されている第19回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)の閣僚会合で石原伸晃環境相が表明します。

 政府はCOP19で20年までの温暖化ガス排出量を05年比で3.8%削減する新たな目標を示す方針。ただ従来目標より後退した印象を与えかねないこともあり、途上国支援も含めた総合的な戦略を打ち出して温暖化ガス削減への取り組み姿勢を国際社会に訴えます。

 環境技術の開発では、洋上風力発電など再生可能エネルギーの導入促進に加え、水素を使う燃料自動車や電気自動車、寒さを防ぐ断熱性能の高い住宅やビルなど環境配慮型製品の開発を想定しています。

 火力発電所などから出るCO2を回収して地中に貯留する技術は国内で実証試験が進んでおり、インフラ輸出の事業としても有望視されています。CO2からプラスチックなどをつくる人工光合成の研究なども後押しするとのこと。

 途上国支援ではアジアやアフリカ、島しょ国に高効率の火力発電所など日本の優れた環境技術の導入を促します。COP19では途上国が先進国に今後3年間で350億ドルの支援を求める見通しで、日本政府はそのうちの4割超を負担することになります。

 温暖化ガスの観測衛星は世界最大の排出国である中国や東南アジアなどで国や都市ごとの排出量を測定できます。各国が削減策をつくったりその効果を検証したりする際に活用してもらい、途上国に削減への取り組みを促します。

 日本が新興国に環境・省エネ技術を提供する見返りに温暖化ガスの排出枠をもらう「2国間クレジット制度」に参加する国を今後3年間で現在の8カ国から倍増させる方針も明記しました。高効率な石炭火力や洋上風力といった発電設備など環境技術の普及を後押しします。

  世界の産学官のトップが集まる「エネルギー・環境技術版ダボス会議」を創設し、毎年開催する方針も打ち出します。毎年1月に各国の政界・経済界の指導者がスイ ス東部のダボスに集う世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に倣い、環境分野での一段の技術革新を加速させる狙いです。

 温暖化対策をめぐっては、民主党の鳩山内閣が09年に1990年比で25%削減する目標を掲げました。その後、東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所事故を受け、現在はCO2をほとんど排出しない原子力発電所は国内では稼働していません。

 温暖化ガスの排出増は避けられないとして、安倍首相は今年1月、COP19までに25%の削減目標をゼロベースで見直すと同時に、技術で世界に貢献する攻めの温暖化外交戦略をつくるよう関係閣僚に指示していました。

(日本経済新聞)

 

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