CO2削減目標、審議中断 COP19間に合わぬ可能性

 2020年までの温室効果ガス削減の新たな目標を話し合う環境省と経済産業省の合同審議会が、目標作りを急ぐ環境省と慎重な経産省の対立から中断し、再開のめどが立っていないことが25日、分かりました。政府は「1990年比25%減」の国際公約を見直し、11月にポーランドで開かれる国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)で新目標を示す方針ですが、間に合わない可能性が出てきました。

 中断しているのは、両省が共同で事務局を務める、中央環境審議会と産業構造審議会の専門合同会合(委員計53人)。今年3月から1カ月に1回程度のペースで開かれ、5回目となる今月29日の会合で、CO2などの温室効果ガス排出量を20年までにどれだけ削減するか数値目標の論議に入る予定でした。

 ところが経産省から「将来、電力のどのくらいの割合を原発で賄うかが定まらないのに、削減目標の議論は進められない」と慎重論が噴出。環境省は「おおよその原発比率を仮定すれば目標作りは可能」と反論しましたが、調整はつかず延期が決まりました。原発を含む将来のエネルギー計画は、東京電力福島第1原発事故を受け、経産省資源エネルギー庁の審議会で論議されていますが、11月までに原発比率が決まる見込みはありません。

 日本をはじめ先進各国は10年のCOP16で、20年までの自主的な削減目標を示すことで合意。既に欧州連合(EU)や米国などが目標を示しています。さらに今月、ニュージーランドが「90年比5%減」の新目標を発表。中国やインドなどの主要排出国を含めて も、20年目標を持たないのは日本だけとなってしまいました。各国は既に20年以降の新たな国際的な削減枠組みの議論に入っており、国際交渉での日本の出遅れは際立っています。

 20年までの削減目標について、日本は09年に麻生太郎首相(当時)が「05年比15%減(90年比 8%減)」の方針を示し、国連の潘基文(バンキムン)事務総長が「もっと野心的なものを期待していた」と述べるなど国際社会の失望感を招きました。同年、民主党の鳩山由紀夫首相(同)が「90年比25%減」を国連総会で表明。ですが、原発事故の影響で実現困難となり、安倍晋三首相は今年1月、目標をゼロベースで見直し、新たな目標を作るよう関係閣僚に指示しました。自民党も7月の参院選の政策集で「実現可能な最大限の削減目標を含めた計画をCOP19までに作る」と しています。

(毎日新聞)

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