旅客機の揺れは今後激しくなる、温暖化の影響 英研究

 地球温暖化の影響で民間旅客機が飛行する高度での気流が不安定になり、飛行機の揺れが激しくなるとの研究論文が8日、英科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジに掲載されました。

 レディング大学とイースト・アングリア大学の研究者らは、コンピューターシミュレーションを使って北大西洋の航空路上における気候変動の影響を調べました。気候変動が乱気流に与える影響に関する研究はこれが初めてだといいます。

 研究者らによると、これまでも乱気流による機体の揺れで毎年、何百人もの乗客が負傷しており、致命傷に至るケースもありました。激しい揺れで機体も損傷を受け、航空業界が負うコストは1億5000万ドル(約149億円)に上るといいます。
 
 論文の共同執筆者で、英レディング大学大気科学センターのポール・ウィリアムズ氏はAFPに電子メールで「気候変動は単に地球の表面を暖めることではなく、飛行機が飛ぶ高度10キロの気流を変える」と説明。「大気が不安定になりやす くなり、晴天乱気流の発生につながる」と述べ、「今後数十年でシートベルト着用サインがより頻繁に点灯することになる」との見解を示しました。

 晴天乱気流は、気候変動を促すと考えられているジェット気流と関係しています。研究者は、スーパーコンピューターを使って北大西洋航路におけるジェット気流のシミュレーションを行いました。欧州と北米を結ぶ同航路は一日当たりの便数が合計約600と、世界で最も運航数の多い航路の1つで、ジェット気流の影響を受けます。

 ウィリアムズ氏によると、CO2は不均一な温度上昇を招き、これがジェット気流を強めます。シミュレーションの結果、大気中CO2濃度は産業化以前の水準の2倍でした。

 今後40年以内に、標準的な巡航高度で起こる揺れは10~40%強くなる見通しといいます。揺れは歩行が困難なほど強く、2050年までに大西洋航路での揺れの頻度は2倍になることが予想されます。更に、飛行機による移動でのリスクが増加するだけでなく、乱気流を避けようとして飛行時間が長くなり、燃料消費量も増加するなどして航空券の値上げにもつながりかねないとしています。

(AFPBBニュース) (ロイター通信)

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