46業界が温暖化ガス削減目標 20年までに達成めざす

 京都議定書の約束期間が2012年末で切れるのを受け、鉄鋼、化学など46業界は20年までに達成をめざす温暖化ガスの自主的な削減目標をつくるとのこと。温暖化ガスを大量に排出する産業界が、自主的な目標で「ポスト京都」の空白を埋めます。ただ、原子力発電の依存度が見通せないため、産業界全体の目標は設定しないとのことで、本当に効果を上げるかはまだ不透明となっています。

 経団連が年内にも「低炭素社会実行計画」として公表し、政府による温暖化対策の工程表などに反映することをめざします。08~12年に経団連が取り組んでいた「自主行動計画」を引き継ぐとのこと。

 鉄鋼業界は20年の温暖化ガスを自然体比で500万トン減らし、製紙は139万トン、化学は150万トン減らします。この3業界は日本全体の約20%の排出量を占める業種で、3業界の合計の排出量の3%を減らす計算になります。

 自動車業界は1990年度比で28%の大幅な削減をめざします。鉱業は1単位生産するのに排出する温暖化ガスを90年度比で25%減らします。

 経団連は日本の省エネ技術で途上国の温暖化ガス削減に貢献する方針も打ち出します。簡素な手続きで先進国と途上国が相対で温暖化ガスの排出枠をやり取 りする制度が、多国間で認められれば、米国や新興国への技術支援で日本国内の年間総排出量の約13億トンを減らせるとの試算もあります。

 前回は京都議定書に基づいて、実質的に目標の達成を義務づけられましたが、今回はあくまでも自主的な目標とします。20年の原発依存度が判明した時点で目標をつくり直す業界も多く、今回の計画が温暖化ガス削減につながるかは不透明です。

(日本経済新聞)


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