代替フロンの使用急増に警告=UNEP

20111122nk01r_p.jpg 国連環境計画(UNEP)は21日、インドネシア・バリ島で発表した報告で、冷蔵庫やエアコン、消火器などで使われている代替フロン(HFC)の使用が急増しており、地球温暖化を加速する恐れがあるとして、産業界はこれに代わるものを使うべきだとの見解を示しました。

 バリ島ではフロン類の生産、消費を規制するモントリオール議定書加盟国の会議が開かれました。
 報告は、各国政府や産業界がHFC利用を制限するための行動を起こさなければ、2050年までに年間に90億トン近くのCO2を大気中に排出するのと同じことになると警告しました。これは現在、人類が1年間に排出しているCO2のほぼ1/3に相当します。
 HFCは1990年代以降、オゾン層を破壊し、強力な温室効果ガスでもあるフロン類に代わって使われ出しました。HFCは平均で15年間大気中に残り、熱吸収力はCO2の約1600倍に達します。化石燃料の燃焼によるCO2排出量も増えていることから、産業革命以後の気温上昇を2度以内に収めることはますます難しくなっています。
 報告は「HFCの排出は将来非常に大規模になる可能性がある。これはまず、新興国での需要が高まっていることと人口の増加によるものだ」と指摘しました。中国、インド、ブラジル、インドネシアなどの主要開発途上国の新中間層の消費者が冷蔵庫やエアコンの需要を押し上げており、断熱材やエアゾールなどにもHFCが使われています。
 その世界消費量は昨年には40万トン強となり、それまでの10年間で倍増しました。一部の種類は年間10%のペースで伸びており、モントリオール議定書の効果を帳消しにする恐れもあるとのことです。

時事ドットコム

HFCはオゾン層を破壊することはないそうですが、温室効果は絶大です。ドイツをはじめ欧州では代替フロンを使わず炭化水素を利用して冷媒を行っていますが、この炭化水素は代替フロンの不燃性に対し可燃性であるため日本での実用化には進んでいないそうです。早急に世界中のフロンを撤廃すべきですね。

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