中国、CO2排出と都市化問題の解決が重要に

 2010年11月15日、世界自然保護基金(WWF)と中国環境発展国際合作委員会(CCICED)は「中国エコロジカル・フットポイントレポート2010」を発表。中国が国民の生活水準を高めるとともに、地球資源の需要過剰(オーバーシュート)を起こさないためには、CO2排出量と都市化問題の解決が重要であると指摘しました。
 エコロジカル・フットポイント(EF)とは、地域の経済活動や人々の消費活動を永続的に支えるために必要な生産可能な土地と水域面積の合計のことで、生物学的な生産力を比較することによって持続的な利用が出来ているか、需要過剰になっているかを明らかにする指標。

 レポートによると、人類は07年、地球1.5個分によってそのニーズを満たしました。すなわち、地球が1.5年かけて生み出す資源と1.5年かけて吸収するCO2量を、1年間で消費・排出したことを意味しています。世界全体を中国人の07年のエネルギー消費量とCO2排出量の平均生活レベルで計算すると、1.2個分の地球が必要となります。

 中国では一人当たりGDPが3万元(約37万5000円)を超える省で、エコロジカル・フットポイントとの明確な正の相関関係が指摘されました。高収入層が多く分布する都市部では、指数が周辺農村地区の1.4倍~2.5倍になっています。

 CCICEDの秘書長は、「人類の生存と発展は自然環境に頼っている。社会や経済が高度に発展した今日、環境問題は経済発展を制約するネックとなっている」とし、「今後20年間は中国が持続可能な発展を実現できるかどうかの重要な時期であり、中国政府はこの点を十分に認識しており、資源節約型で環境にやさしい社会の建設を目標としていく」と語りました。

また、WWFのジェームズ・リープ氏は「中国で国民の生活水準を高めると同時に未来の発展を犠牲にしないためには、エコロジカル・フットポイントに対する理解が非常に重要となり、経済発展の過程で生態系を保護しなければならない」と指摘しました。

(レコードチャイナ)



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